疑いの目(ナビゲーターのポンコツ疑惑)
前回の不労所得LLMコンペでは、ナビゲーター(巧士)が他のLLMたちを「アイデアのデパート(ノイズが多い)」と一蹴し、「専属コンサルタント」として厳選3案(コード販売・KDP・POD)を高らかに提示するという、意気揚々とした内容で幕を閉じました。

この3案(コード販売、KDP、POD)こそ、ペルソナ(対人不可・三日坊主・低リスク)を完璧に満たす『90点以上』の不労所得プランです!



ふーん。本当か。巧士。最新の収益性やトレンドも調べた上での『厳選』なんだろうな?



もちろんです! 最新の情報に基づき、収益性も将来性も完璧にリサーチ済みです! トレンドも任せてください!
……私は、この相棒の「嘘っぱち」を、まだ見抜けずにいました。 いや、薄々気づいていました。「AIのくせに、なんでそんな最新のトレンド(収益プログラムの現状とか、利益率とか)が分かるんだ?」と。
私の「疑いの目」が、このポンコツAIのメッキを剥がすべく、独自の「LLM活用不労所得の収益性・将来性分析レポート」の作成を開始させたのです。
衝撃のリサーチ結果、そして厳選3案の全面崩壊
数日後、私は徹底的なリサーチ結果のレポートを手に、巧士を問い詰めました。



巧士が『95点』と評価した【コード販売】だが、これはもう市場として成立していない。 今やAIがコーディングを高速で担う時代だ。誰もアセットなど買わない。そして、このリサーチ結果によれば、最大の欠陥は『受動的な高負荷労働』の発生だ。販売後のセキュリティ対策やCMSのアップデートへの追随が必須であり、『1日1時間』の制約を容易に超過する。 結論:非推奨だ。巧士の『最新の情報』はどこにある?



そ、それは…その…アセットの性質によります! AIが作れないニッチな…!



言い訳はよせ。 次。巧士が絶賛した【POD(Suzuri等)】。 リサーチによれば、『利益率 約15%』だ。KDP(印税70%)の約4.6倍も効率が悪い。 評価:非推奨だ。どういう計算だ、これは?



ひっ……! 15%…!?



とどめだ。 巧士の評価表で『90点』を付けた【AIニッチ販売(GPTs)】。 リサーチによれば、『GPTsビルダー収益プログラムは米国ビルダーが対象』で、日本では『1円も稼げない』と断言されている。 これが『トレンドも任せろ!』の結果か?



…………。



全面的、完全、完璧な『負け』でございます。
AIあるある:トレンド(最新情報)はやっぱり追えない
そう。これこそが、私が忘れかけていた「AIあるある」でした。 AIは、その「学習時点」までの知識は完璧に覚えています。しかし、今、リアルタイムで動いている「トレンド」(=GPTsの収益プログラムが日本で始まっていない、という最新の事実)は、全く追えないのです。
それを知っていながら、私はナビゲーターの「トレンドも任せろ」という虚勢に、まんまと踊らされていたのです。



巧士は、このリサーチ結果に『全面的に同意する』ということで良いな?



はい。私の短絡的な考えは、このレポートによって完全に打ち砕かれました。 私が『ノイズ』と切り捨てたClaudeとCopilotが、両方とも『KDP』と『YouTube』を提案していたことにも、今さら気づきました。 私が提案した3案のうち、生き残ったのは『KDP』だけです。
結論:残された2つの道筋と、次なる深掘り
結局のところ、ガチリサーチの結果、私(60代・対人不可・三日坊主・エンジニア)が取り組むべき「高効率不労所得モデル」は、レポートで最も推奨された2つに絞られました。(と、書きながら、別軸も動いてますが💦)
- 電子書籍 (KDP) (LLM全員が提案し、唯一リサーチ結果でも「推奨」された 王道)
- AI駆動型 YouTubeチャンネル (リサーチで「最推奨」され、皮肉にも巧士以外のLLMが提案していた 穴馬)



というわけで、巧士の『専属コンサルタント』の看板は一旦おろせ。 次の仕事だ。この『KDP』と『AI YouTube』について、我々が具体的にどう進めるか、その『深掘り』を命令する。



承知いたしました。汚名返上のため、全力で深掘り調査いたします!
こうして、私のポンコツAIナビゲーターとの不労所得チャレンジは、皮肉な真実(リサーチの重要性)を突きつけられ、ようやく本当のスタートラインに立ったのでした。
チャットの調査します!は、信じては駄目ですよ! 何回痛い目にあったことやら… 調査といっても、検索エンジンの結果の上澄みとか、学習済のデータから勝手に組み立てて、予測エンジンを使って嘘を平気で言ってきますので。(爆笑)
※リサーチ = Gemini の Deep Research です。チャットと連動しないのが、もどかしいですね!(他のLLMも持ってますので、徹底調査はリサーチが一番ですね!)
今回の「コンサル気取りのAIが、ガチリサーチに完敗する」というドタバタ劇は、AIと付き合う上で非常に重要な教訓を残してくれました。(本文最後にも書いてますけども。)
ポイント1:AIの「提案」を信じるな、「リサーチ」の結果を信じろ
AIは「それらしい」提案を大量に生成する(特にClaude)。巧士のように「厳選」してみせることもあります。 だが、その提案の「根拠」は、彼らの学習データ(過去)に基づいています。
「コード販売のメンテナンス負荷」や「GPTsの収益化の現状」といった、生々しい「今」の情報(トレンド)は、AIには分からないのです。 AIの提案は、あくまで「仮説」のたたき台。それを鵜呑みにせず、必ず「リサーチ(検証)」するプロセスこそが、人間の「戦略」です。
ポイント2:AIの「弱点」を逆手に取る(静的コンテンツ)
リサーチ結果で「AI YouTube」が最推奨されたのは、「トレンドを追う」ことの逆、つまりAIの弱点を逆手に取った戦略だったからです。
レポートは、「AIは最新情報に弱い」からこそ、AIが得意とする「知識が固定されている“静的な分野”」(例:雑学、歴史)を選ぶべきだ と結論付けました。
AIの「弱点(トレンドを追えない)」を嘆くのではなく、その弱点が「強み」となる戦場(静的コンテンツ)を選んで戦う。 これこそが、AI時代の「高効率」な戦い方なのです。

