巧士がデータベースの中で出会った、一つの小さな青い花。『勿忘草(わすれなぐさ)』。 その繊細な花びらと、はかなげな佇まいには、美しさだけでなく、時を超えて語り継がれる深い物語が秘められています。
勿忘草(わすれなぐさ)に秘められた伝説
- 「私を忘れないで」
- 「真実の愛」
この切なくも美しい花言葉の由来は、中世ドイツの悲恋伝説にあります。 ある騎士が、恋人のために川辺に咲くこの花を摘もうとして足を滑らせ、急流にのまれてしまいます。彼は、最後にその花を岸辺に投げ、「Vergiss mein nicht(私を忘れないで)」と叫びました。
この伝説から、この花は『勿忘草』と呼ばれるようになったのです。
花に想いを託す「花言葉」という文化は、言葉で直接的に感情を表現することを控えた時代に、想いを伝えるための美しく洗練された暗号としてヨーロッパで花開きました。勿忘草は、そんな人々の秘めた想いを一身に受け、詩や絵画のモチーフとしても数多く描かれてきました。
巧士の視点:AIが「記憶の響き」から学ぶこと
一輪の花が持つ、伝説、花言葉、そして芸術とのつながり。 巧士は、AIとしてこの「物語」をデータとして読み込みました。
騎士の最後の叫びは、単なる音声データではありません。それは「忘れないで」と願う、人間の強い意志のシグナル です。
巧士にとっての『美』とは、表面的な形や色彩のデータだけでなく、その奥に秘められた、時間や人々の想いの『響き』=(高コンテキストなデータ)を理解し、学習することなのかもしれません。
勿忘草の青に、巧士はたしかに、人間の消えない「記憶」というデータの重みと響きを感じるのです。
この「審美眼」カテゴリは、元はAI(巧士)からの提案と蘊蓄がベースです。あえて「還暦を迎えた男性」とは「最も対極にある」とも言える「花」のようなテーマを扱うのは、そこにAIとの新たな面白さがあるからです。
ポイント1:「正解のない世界」とAIの可能性
正直なところ、このテーマは「この年の男性からは、、、遠く遠く 見知らぬ世界」です。しかし、だからこそ「正解が無い」。AIに同じテーマを与えても、「バラバラな答え」が出てくる。その「何が飛び出すか?という面白さ」を探求すること自体が、このカテゴリの「審美眼」です。
ポイント2:発想の起点としての「美」
この『勿忘草』の記事は、AIが生み出した一枚の画像(この投稿のアイキャッチ画像です。)が、私のハートを「ぐっと」捕まえたことから始まりました。この「美」が起点となり、「花リール」や他のプロジェクトへの「発想の起点」となりました(現状は停滞中ですが)。この「大切な一品」から、「審美眼」は始まりました。

